1.はじめに
1.1.本記事の対象者
- Power Automate DesktopでExcelの情報抽出したい人
1.2.本記事の目的
- Power Automate DesktopでExcelの情報を抽出する方法を知る。
2.PowerAutomateDesktopでExcelテーブルの情報を抽出をする方法
2021年2月から無料版Power Automateのクラウド版を使って今まで貯めてきたノウハウを解説していきました。
もし興味がある方は下の記事から確認してみてください。
今回は初めてPower Automate Desktopの記事を書きます!
2.1.今回の紹介するフローの概要
今回は、Excelから情報を抽出するフローとなります。
具体的には、以下の図のようにC列にある氏名の情報を変数に入れるようなものを作ります。
2.2.PowerAutomateDesktopでExcelテーブルの情報を抽出をする方法フローの設定方法
2.2.1.初期画面を表示
まずは、初期画面を表示します。
以下のようにフローに名前を付けて画面を開きました。
自分の場合は、Excel情報抽出という名前で作成しました。
2.2.2.「Excelの起動」を設定
次にExcelの起動設定をします。
左の「アクション」から「Excel」-「詳細」-「Excelの起動」を選択して、真ん中にドラッグ&ドロップします。
そうすると、Excelの起動の設定をする画面が出るので、値を以下のように指定していきます。
今回、設定を指定する項目は2つあります。
その設定について、表にまとめました。
No | 設定項目名 | 設定値 | 備考 |
---|---|---|---|
1 |
Excelの起動 | 次のドキュメントを開く | |
2 | ドキュメントパス |
読み取りたいエクセルファイルを選択 |
自分の場合は、「氏名一覧.xlsx」のファイルを選択しました。 |
2.2.3.「Loop」の設定
次はLoopの設定をします。
以下の図のように左のアクションから「ループ」-「Loop」を選択して、中央にドラッグ&ドロップします。
そうすると、Loopの設定をする画面が出るので、値を以下のように指定していきます。
「開始値」と「終了」の設定値は、Excelの行数を確認して入れます。
各設定値については、表にまとめました。
No | 設定項目名 | 設定値 | 備考 |
---|---|---|---|
1 |
開始値 | 5 | Excelの5行目を参照するため |
2 | 終了 | 9 | Excelの9行目を参照するため |
3 | 増分 |
1 |
1ずつ足していくため |
2.2.4.「Excelワークシートから読み取る」を設定
Excelワークシートから読み取る説明をします。
他のものと同様に、左のアクションから該当のものを持ってきます。
今回ですと、左のアクションから「Excel」-「詳細」-「Excelワークシートから読み取る」を選択して、中央にドラッグ&ドロップします。
そうすると、「Excelワークシートから読み取る」の設定をする画面が出るので、値を以下のように指定していきます。
「Excelインスタンス」や「取得」などの設定値があるので、それらの各設定値を表にまとめました。
No | 設定項目名 | 設定値 | 備考 |
---|---|---|---|
1 |
Excelインスタンス | %ExcelInstance% | 初期値をそのまま使います。 |
2 | 取得 |
単一セルの値 |
今回は1つのセルからの情報を取得するので、単一セルの値のままにします。 |
3 | 先頭列 |
C |
今回の抽出元は、C列のセルから抽出するため、Cを設定します。 |
4 | 先頭行 |
%LoopIndex% |
読み取るセルの行数をLoopIndexで設定します。 |
設定項目名「LoopIndex」については、「2.2.3.Loopの設定」で設定した値の動きをするため、5から9の値を1ずつ増えていきます。
下の図にも説明はしていますが、LoopIndexは5,6,7,8,9といった形で変化しいくため、Loopが回るごとに「5行目C列」、「6行目C列」、、「9行目C列」のセルから情報を取得します。
設定が完了すると以下の画面になります。
2.2.5.「変数の設定」を設定
最後に「変数の設定」の説明をします。
左のアクションから「変数」-「データテーブル」-「変数の設定」を選択して、中央にドラッグ&ドロップ
そうすると、「変数の設定」の設定をする画面が出るので、値をします。
まずは、項目「変数」で変数名が「NewVar」と表示されています。
これはExcelから抽出した情報の格納先となり、名前は何でもいいので、このままにします。
そして、Excelから抽出した情報を持つ変数は、2.2.4.「Excelワークシートから読み取る」で変数「ExcelData」になります。
そのため、以下のように「ExcelData」を「選択」して、「保存」を押します。
なので、変数の設定で必要な2つの設定は、表にすると以下のようになります。
No | 設定項目名 | 設定値 | 備考 |
---|---|---|---|
1 |
変数 | NewVar |
初期値に「NewVar」が設定されていて、修正せず使用しました。 |
2 | 値 | ExcelData | 2.2.4.「Excelワークシートから読み取る」で変数「ExcelData」が生成されているため、その変数を指定する。 |
そして、設定完了すると以下のような画面の状態になります。
以上で、設定がおわります。次からは実行結果を載せます。
2.3.PowerAutomateDesktopでExcelテーブルの情報を抽出をする方法フローの実行結果
これから、PowerAutomteDesktopで作成したフローを実行します。
今回の実行の仕方は、作成したフローを一気に実行さず、1行(アクション)ごとに実行するために、下の図のように「アクションごとに実行」を押します。
「アクションごとに実行」を押すと、下のようにまずは「Excelの起動」が青くなり、指定したExcelが起動します。
Loopの実行もするために「アクションごとに実行」を押し続けます。
押し続けてLoopの終点である「End」になると、下のような画面になります。
右の「フロー変数」に各変数の状況があります。
2.2.4.「Excelワークシートから読み取る」の変数「ExcelData」と2.2.5.「変数の設定」の変数「NewVar」に5行C列セルの「aaa aa」の値が入っていることが確認できます。
また、「アクションごとに実行」を押し続けて、「End」にまで行くと次のような画面になります。
次は、2.2.4.「Excelワークシートから読み取る」の変数「ExcelData」と2.2.5.「変数の設定」の変数「NewVar」に6行C列セルの「bb bb」の値が入っていることが確認できます。
このように、Excelからちゃんと情報を抽出して、変数に値が入れることが確認できました!
まとめ
まとめに入ります。
業務効率を上げるために提供されているMicrosoft365のツール群で、Power Automate Desktopがあります。
今回は、PowerAutomateDesktopでExcelテーブルの情報を抽出をする方法を説明しました。
今回のフローの想定用途は、Google ChromeなどのWebブラウザに入力する値や他のテンプレートとなるExcelに転記するために、Excelで必要な元データを用意することです。
Excelの値をマクロ(VBA)で別のExcelに転記する方法は、以下に記事しています。
考え方は似ているのでもしよければ見てください。
何かこの記事で役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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